時分の花

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』でも主人公の聖なる憧れの対象となる少女を演じ、その美しさは奇跡の領域に一歩踏み出してた。この映画ではさらに、1人の「女の子」が人生で通過する輝きの頂点に達している。世阿弥のいう時分の花が咲いている。
見ている方が気恥ずかしくなるくらい、あからさまに美しい表情とアングルを選んでいる。実はやっているジェニファー・コネリー自身が演出の単調さに途中で飽きているようにも思える。
とはいえ、美しい。あまりの美しさで空間の密度が歪み、非日常が招き寄せられている。