『どろろ』07 塩田明彦

原作を象徴的にとらえると人事と思えない感覚に陥る。原作も妖怪48体を倒す旅の途中で終わっているが、全てを倒し終わって完全に自分の体を取り戻す瞬間を見てみたい。
経済事情で頓挫したこの映画の続編が作られていたらその瞬間が味わえたと思うと残念。映画オリジナルとしても良いものになっただろう。
この映画がすでに8年前だから、いずれ別キャストで作られるのかもしれない。

クライマックス、感情の衝突の軸が次々に移り変わる面白さを狙ったんだろうが、狙いの割に展開も演出も整理されていないところは、残念。