わが殺気

F-I2004-11-26

自分からやりだしといてこんなことを言うのも何ですが、無理矢理感想をひねり出すのって辛い(笑)。
しかし表現を意識している方ならそれでもやるべきだということが御了解頂けると思う。
インプットだけでは自分が淀む。アタマが新陳代謝しない。
さらにそれがモノローグでなくダイアローグにまで辿り着くことがあれば、なお良し。


F監督からライブ撮影の依頼あり。ありがたし。


<引用>
 クエンティン・タランティーノ


 むしゃくしゃするから千葉真一の出ている映画を見る。
 良いことがあった日はお祝いに千葉真一の出ている映画を見る。
 何も無い日は暇だから千葉真一の出ている映画を見る。


 それだけが本当のワクワクですよ。
 その結果として本人が意図したか意図しないかに関わらず結果的に誰も追随できないセンスとスキルを身につけたわけです。
 晴れた日も雨の日も曇りの日も雷だろうが雪だろうが台風だろうが


 結局「○○だから 仁義なき戦いでも見るか!」と映画を見ることにたどり着いてしまったであろうタランティーノ
 これだけがワクワクですよ。
<引用終>


耳が痛い。
なお、この引用の筆者は一部に流布している「ワクワク系」成功哲学の気持悪さを批判するスタンスからこれを書いています。


PTSDでむしゃくしゃするから映画を見る。
鬱病で楽しい事がないから映画を見る。
不眠症で暇だから映画を見る。


『ロスト・メモリーズ』予告を見る。まさか村上龍の『5分後の世界』が元ネタ?
韓国映画どれもヒキが凄いな。角川映画の初期を思い出す。


K1の武蔵の雰囲気が変わった。今年はシリーズを真面目に見てこなかったのでいつからかは分からない。角田師範曰く、去年のGP準優勝で自信に裏打ちされて喋りがしっかりしてきたそうな。なる程。闘い方も「かわす」が「さばく」になっている。


と書いた後に見たのが

サイコホラーと思い込んでいたので「さばかれた」(笑)。
犠牲者が重なるにつれて犯人の行動パターンはもはや読めなくなり、刑事達の憎悪と疲労自家中毒に終る。この苦くてゆるい外しの感触。
恥ずかしながら韓国映画は人生で10本も見ていないが一番映画になっていた。というか相当に映画。


感想に追加。「外し」が作者の狙いではないのだよな。ただ、当然アメリカ製サイコホラーは意識しただろうし、ヒーローなりヒロインなりが犯人との派手な肉弾戦の果てに掴み取る「苦い勝利」というやつを脇に置いて考えると、理不尽で陰湿な警察官の暴力をさらりと描くこの映画はやはり「くたばれハリウッド」と呟いていると思える。


なお、今日のタイトルはふと思い付いた言葉の組み合わせ。