なぜか年賀状増えた

例年の倍。
自分からは出さないと決めているのだが、それでも毎年くれる人がいる。
少しずつ返礼を出す。


時々過食に走っている。


『愚か者死すべし』(早川書房 原りょう
年末年始を舞台にした小説を年末年始に読んでいたことに、後になって気付いた。
(以下ネタバレあり。)
つまらなくもないが期待ほどではなかった。
失踪中のかつての上司が起こした事件の遺恨がシリーズを貫く通奏低音になっていたのだが、その事件が解決してからの新シリーズでは沢崎の事件への巻き込まれ方が浅くなった。起こる事件がどこか他人ごとで、主人公の当事者性が薄い。この手の世界と主人公との行き違いは探偵ものや推理ものには本来起こりがちなことのはずで、そこをいかに巻き込むかも作家の手腕なのだと再認識。
8億近くを騙し取った連中がのうのうと生き延びて失踪してしまうとはなあ。自分がそんな勧善懲悪にこだわるとは思っていなかったのだが、意外とそこが割り切れない。現れる度に身元を変える、だんだんとコメディリリーフとなっていく身分も本性も掴めないあの男は今後どこかで再登場するんだろうな。
新しい大きな流れのプロローグなのだろうか。
後書きによると、今後原りょうは量産する予定らしい。次回作を待つ。