復讐は遂げた。やることが無くなった。

二日続けて顔合わせ。
にぎやかなお母さんで子供は国語を中心によく出来る。
言語刺激は知能の発達を促進し、無意識を決定する。
芦屋のおばちゃんの息子が灘に行く、という構図が思い浮かんだ。
あっさり契約が決まる。

旅行先のパリのホテル、アメリカ人の夫婦の夫がシャワーを浴びている僅かの時間に妻が部屋から消える。フランス語を話せない夫はフランス人の英語差別で誤解されたり待たされたりしてジリジリとした焦燥感に身を焼かれながら妻を追跡する。失踪の原因は妻が空港で取り違えたトランクにあるらしい。
面白くなりそうなんだが、鍵を握るフランス人の女が出てきたあたりから一気に失速する。ヒロインの資質を備えていない。固い。(ポランスキーはこの作品のあとこの女優と結婚したらしい。勝手にしてくれ。)
さらに、謎解きが進むにつれて、パズルが整合する快感よりも、理に落ちるつまらなさの方が勝ってしまう。
アメリカ人夫妻のかつてのパリへの新婚旅行が68年6月という5月革命直後、トランクの中には核爆弾の起爆装置が隠されているのだが模造の自由の女神像の内部に入れられている、ラストの人質交換とフランス女の死がセーヌ河畔の自由の女神像の下、と政治と歴史を象徴する道具立てがそろっているのだが、演出の人ポランスキーの興味は通り一遍のものに思える。
フランスの中華思想(とくにフランス語における)を嗤っている映画ということはよく語られているが、冒頭とラストに登場するゴミ収集車 - 夫婦がタクシーで並んでいる行きと帰りの場面で、ポリバケツが夫婦と同じく車の後ろに二つ並んで移動している - を見るとアメリカの現代文明に対するシニックな視線の方が強い。ハリウッド映画なのだが、プロデューサーもヨーロッパ出身だったのか?・・・まあいいか、演出見てれば。


久々登場H監督と、前にも飯を食った(http://d.hatena.ne.jp/F-I/edit?date=20040608)ことのあるFさんと3人で僕の自宅近くのすし居酒屋に。一日最低1本を観るFさんはとても40代とは思えない熱意で映画、とくにホラーを語り続ける。この人は映画を見ることが楽しくて仕方なく、映画を見続けるために長生きしたいとおっしゃる。一年前には聞き役に徹していたが最近ぼちぼちの本数を僕も観ているせいか話は弾む。とくに昨年の我がNo.1『オールド・ボーイ』はFさんも絶讃していて二人で熱くなる。

とある本の記載でひっかかり持ネタ(タイトル参照)とかぶっているらしいとあまり面白くないのを我慢して見続けたら、サイドストーリーで、さらに思いっきり一言のセリフで片付けられているだけでした。ロブ・ライナーの『スタンド・バイ・ミー』と『ミザリー』の間の作品。アンドレ・ザ・ジャイアントピーター・フォークの登場に驚く。