ボイス・テクノロジー受診

昔から治療の詳細に関しては人に話す気があまり起こらない。
内面や問題を晒したくないということではなく、治療に効果が感じられることが少なく、前向きに説明することが出来ないからだ。
客観的に見ても、身体医療と同じように、精神医療も心理療法も治癒を保証する体系ではない。治癒率の高い鬱病などの一部の神経症を除いて、先の経過の見通しもろくに立たない。
ふつう治療中の話を聞かされると人は出口の見えない状況にストレスを感じるだろう。
僕自身は先の見えない状況に居ることには慣れているのだが、先の見えなさを言葉にすることには元気を奪われてしまう。


ボイス・テクノロジーは電話(声)のみによって診断を下し、ツボのタッピングを指導して治療を行う。
トラウマを始めとして、各種恐怖症や精神医学的症状、心理的原因による身体症状にも治療効果があるとされる。
電話で診断すると言われると必然的に自分の声に意識が向いてしまう。治療のツボの他に、治療的変化を押し止めるブロックを取り除くツボがあり何度かそこをタップさせられたのだが、明らかに息が深くなって問題を語る自分の声が余裕を感じさせるものになったことに気付いた。今度録音してみるか。
治療を妨げる依存性物質として、コーヒー、白砂糖、小麦粉を特定される。次回治療まで断ってみることになる。