「24」を見ながら、90年頃から現れた手持ちの荒いカメラワークについて考え続けている。一般的にはビデオクリップから始まった技法ということになるのだが、これがなぜある種の心地よさをもたらすのか、と。意外とこの寸断された感覚は人間の日常の知覚に近いから、とはひとまず言える。日本でこの技法といえば何と言っても岩井俊二