三畳ガス電気なし

F-I2005-10-13

写真は『浮雲』のパンパンの時期の高峰秀子の部屋のセット。フィルムセンターに展示されている。
三畳間なのだが、画面で見ると奥行きが感じられてしまう。部屋の狭さ(あるいは狭さ全般)は映画では表象されないと気付く。
ともに10年ぶり2度目の鑑賞。「浮雲」に病に伏し、横たわる高峰秀子がまるで無表情な、透明な顔をしている凄いショットがあった。


本気になると自分の至らなさばかりが目につく。


◯「成瀬巳喜男の世界へ」蓮實重彦


「信じた方が楽だから信じてしまった」プロポーカー師・嶋崎巌 - かつて10億騙し取られた時の話
言われてみれば経験がある。
「念じれば、不思議と実際勝つ」
「五感を研ぎ澄ませるため、喜びにも浸らない」
「全て対戦相手の情報を取ろうとすると疲れる」
「プロセスにおいて間違いが無ければプラスになっている」
「今日負けて項垂れてポーカールームを出たら明日叩かれる」


そして
「(弟子に)俺にも打ち破れた壁やから君にも打ち破れる」
平凡な言葉だが、嶋崎さんはそれを口にした瞬間を思い出して、涙声になる。