合理的ニヒリズムのために

近所の新聞販売店(もちろん全国紙)から、地域に貢献するために無料で折り込み広告を行っているのだが出してみないか、と電話あり。区内の無料広報版に出した僕の仕事の貼り紙を見て連絡してきたという。
しかし新聞購読料と折り込み広告料は収入の二本柱のはずで、その一方をあっさり無料サービスしているということがあるものか?
本社の了解は得ているが、地域貢献なのでその販売店独自でやっている、という説明も怪しい。
新手の詐欺の可能性もあるが、試しに踏み込んでみることにする。
乞、ご期待。

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バブル崩壊後の一時期、日本の年間自殺者数は3万人を超えたと報道されていたが、好景気になって少しは落ちついているのだろうか。
仮に日本の自殺者数を年間2万5千人、それが長期間安定したと仮定してみる。
総人口1億2500億人の中の2万5千人だから、後者を前者で割って、0.02%=5000分の1。「それでは日本人の5000人に一人が自殺で命を断っているのだな」と考えるのは早計である。
人生は80年あるのだから、この5000を80で割らねばならない。62.5となる。つまり日本人の62.5人に1人がその生涯を自殺で終えている。率でいうと0.02*80=1.6%。学校のクラスでいえば2クラスに1人くらい。
(人口統計学的にはより正確な計算手順があるのだろう。このブログを読んでいる方でご存知の方がいらしたらご教授を乞う。)
3万人で計算すれば率は1.92≅2.0%、だいたい50人に一人となる。さらにいえば、統計に計上される、警察に届けられた自殺者数が実際の数よりかなり少なくなっているのは常識だろう。以上の数値は最低ラインなのだ。
年間自殺者数は政府の統計で毎年取り上げられており、マスコミにも発表されるのだが、この「率」が話題になっているのは聞いたことが無い。あまりの高確率にショックを受ける人は多いだろうし、なにより、自殺志願者には誘因として働くだろう。(これも情報操作といえば情報操作?)
確か日本の殺人事件件数は年間1千件を下回っているはずで、こと人の手になる死に関しては他人よりも自分をはるかに警戒せねばならない。(笑)
我々はそういう世界に生きている。