◯『DEATH NOTE 13 HOW TO READ』大場つぐみ小畑健
デスノート』読了。全巻生徒に借りていたのだが、この解説本だけ、古本屋で見つけて買った。
「犯罪者虐殺」の倫理性に踏み込む事を上手く避けている。それが是か非かは迷う所だ。…いや、たとえば今井正の「絶叫」冤罪映画とかって面白いからねえ、不謹慎ながら。現実に存在する問題との繋がりを排除して「純粋」な物語世界を語る方が無難ではあるが、なにか単純すぎてつまらない気がする。
ミサが二度死神の目を貰って寿命が本来の1/4になっているのが伏線となり、ライトがニアの本名を見抜くのに利用しようとした直前にミサが亡くなる(すでに20代に入っているのだから本来の寿命の1/4なら死んでもおかしくない)という展開を予測していたら、そこの部分は回収されずに終わっていた。ライト死後のミサも描かれない。作者達も活用するつもりだったが、置き所が亡くなったのではないか。
しかし絵が書けるって偉大だ。小学校低学年でさっさと漫画家は諦めたのだが、一番欲しかった才能といえば圧倒的な体力か圧倒的な画力かどちらかだな。
ああ、今更僕が言う必要もないだろうから書き忘れそうになったけど、『デスノート』を一本の作品としてみれば、エポックメーキングな大傑作。しばらく(この先ずっと?)亜流も出て一つのジャンルを作るだろう。


最近めっきり家でテレビのニュースを見なくなった。夕方も夜も家に居ない時間がどんどん増えているし、ニュースは文章としても映像としてもネットで手に入る。
その結果発見したメディア・リテラシーの基礎を鍛える良い方法 ー 右翼左翼で議論が分かれる問題では、このページでTBSとフジのニュース・クリップを見比べてみる。http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/
するとTBSの印象操作が露骨に見えてくる。
「識者」としてコメントするのは左の学者のみ、当事者として登場するのも左寄り(あるいは中韓)の人間のみなのだ。この程度の指摘をしても、左翼にしたら「正しい」主張な訳だから彼らは痛くも痒くもないだろうが、放送法に則った「中立」を主張するとしたら明らかに欺瞞。フジは右の学者や国側(日本政府側)のコメントばかり使っているということはないぞ。
僕は生徒には常に自分を右翼だと宣言しているので、その立場からTBSの欺瞞とフジの生温さ(笑 - いや、本当は報道機関として適度にバランス取っているように見えます)を指摘する授業をすれば、メディア・リテラシーのなんたるかを把握し、報道を「真実」ではなく相対的に解釈するよう導けるだろう。
ちなみに、僕が最近見た範囲ではTBSに比べると意外と朝日が「中立」。クリップからは分からないが、足が付き難く、視聴者が「客観的」と勘違いし易いスタジオ内でのコメントで偏向を行なっているということか?
どこの局も、数日でネットから映像を削除してしまうのが残念。