上杉隆氏について

上杉隆氏をこれまでよく知らなかったのですが、震災後の一連の東電批判報道を通して目にする機会がありました。
記者クラブ批判についても東電への指摘についても多々納得出来る批判をしておられて支持したい部分もあるのですが、総体において信用出来ないので私は応援するスタンスは取りませんし、氏の情報はまずは疑う姿勢で接します。


理由1
かつて鳩山由紀夫氏の秘書であった事。根底に反日左翼的な思想がなければ鳩山氏と一緒に仕事ができたはずはありません。過去においてだけでなく、現在も鳩山氏と親しく付き合っているようです。(仲良く並んでいる映像:http://www.youtube.com/watch?v=O0CRuajD6C8


理由2
ジャーナリストにあるまじき、偏った用語法。
具体的にいうと、放射能汚染水の海洋廃棄に関して、日本に「テロ国家」などと不当な言いがかりをつけています。
テロについては、以下のwikipediaによる定義で大方の合意が得られると思います。
「社会への何らかの訴えかけが意図された、物理的被害よりも心理的衝撃を重視する暴力行為」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%83%AD%E3%83%AA%E3%82%BA%E3%83%A0
今回の放射能汚染水放水において日本は「社会への何らかの訴えかけ」も意図していないし、他国や組織に対しての「心理衝撃」はもちろん「物理的被害」すら意図していないということは一目瞭然でしょう。上記定義の裏付けとなる攻撃的意図が日本には全くなく、自国と自国の施設を守るためのいわば緊急避難的措置を取っただけです。法律概念における緊急避難は犯罪である可能性を常に伴いますが、「犯罪」と「テロ」とは別の概念です。
もし汚染水放水が不当な犯罪行為であったとしても、ありもしないテロという概念を累加して批判するのはいかがなものでしょうか。詐欺犯であっても「詐欺強盗魔」と呼ぶことは名誉毀損であり、存在しない罪を捏造することによって事態を混乱させます。氏は言葉で正確に事象を伝える義務があるジャーナリストではありませんか。
実は厳密にいうと上杉氏は、海外において日本がテロ国家と非難されている、という意味の言葉を伝えているだけです。(その現場。2011/4/6の上杉隆氏の記者会見:http://www.youtube.com/watch?v=0ur1dyhLtys。4分40秒頃です。)しかし、まずそのような奇妙な用語を使うメディアが存在する事が信じられませんし、あったとしたら混乱した用語法で報道する三流メディアで、引用ソースとしては不適当でしょう。何より、海外で報道されているからといって不当な用語法をそのまま引用すべきではなく、その判断を誤る上杉氏の言語感覚はジャーナリストとして失格です。
このように有る事のついでに無い事もおっかぶせて日本を批判しようとするバックボーンに、理由1で述べた反日左翼思想を見て取るのは簡単な事です。理由2は理由1の証明にもなっています。