○『ワイルド7 第一話』72 長谷部安春(テレビドラマ)
このドラマの存在は昔から知っていて原作の人気を当て込んだお座なりなドラマだろうとなめていたら、殺人許可書を持つ愚連隊まがいの警察官というハードな世界観はきちんと原作から移植されていた。
物はあまり壊せぬまでも細かいカットの積み重ねで迫力をだそうと頑張っている。車とバイクの動きを気持ちよく極めようとすれば、そりゃ現場で時間がかかってフィルムも使っただろう、wikiによるとカーアクション場面でフィルムを使い過ぎて予算オーバーが続き、人気ドラマながら打ち切られたという。制作側と現場の対立で、現場の「志が高い」がゆえに長続きしなかったのだ。*1
ワイルド7』のバイクアクションをCGでやろうという企画はあるはずだが、法で捌けぬ悪を超法規的に裁く者という「必殺仕事人」的価値観は(なぜか)時代に存在しなくなっている。ハリウッドでも70-80年代前半は多かったのに、最近は無い。*2

*1:この後10年程すると、芸もなく中古車を壊すのが売りの、酒だるみした人々の人情ドラマ『西部警察』が流行るのが嘆かわしい。

*2:書いた後思い出した。『ダークナイト』があった。しかし、減ってはいないだろうか?