『リンダ リンダ リンダ』05 山下敦弘

実存的な感触も取り込んで演出が上手い部分と、手を出しあぐねてペタリとしか撮れていない部分とのムラがある。
脚本にドラマが乏しい。


瑞々しいから破綻している。
瑞瑞しいのだからそれだけで肯定したい気もするが、瑞々しさだけならそれだけに過ぎないではないか、とも思う。そうやって引き裂かれること自体が、やはりこの映画に魅力を感じてしまっているのかもしれない。


屋台通りの一番手前がモグラ叩きなのは、アレですね。
ああ、そうか、相米オマージュがあるがゆえに余計悔しさもあって冷静で居られないのだ…。
ところで、ブルーハーツには叶わない。ここ30年の映画全て合わせても叶わないかもしれない。