身の回りのちょっと困った人

大学を中退して、卒業しなかったことをどんよりと深く後悔する夢を、また見た。
解決していない問題が多すぎるから、現在の何を象徴しているのか分からないのだが、やはり何かを「卒業」せずにきたことが大きく引っかかっているのだろう。

上映会場には2年程前に勝手な思い込みで仕事に難癖つけてきて撮影助手だった僕の首を切った監督(志望)がいた。当時、履行した仕事の分の最低限の賃金を受け取るためにプロデューサーと交渉し、その過程できっちりメールでその監督の珍妙な仕事での対応を批判したら、僕の自宅の住所をコピペして「行ってやるからな!」と脅しのメール、さらに暫くして電話が入り「けんか売っとんのか、こりゃあ! やったろやないけ!(名古屋人なのでほぼ関西弁)」と一方的にまくしたてて切られた。これで作っているのがダライ・ラマのドキュメンタリーだから、逆恨みになおさら呆れる。
ひたすら自分の正しさを信じ込む、精神医学的にいえば自己愛人格障害に属する人間で、宗教的世界観はその自我の偏りを補強しているらしい。精神世界好きにありがちな危ないタイプだった。何しろまともな理屈は通じない。
姿を見かけた時は、向こうが僕に気付いた途端に殴り掛からってくることも予測して、休憩中も上映中も周囲に気を配り続けた。
結局何もなかったし、言葉を交わす事ははもちろん、視線すら合わせなかったのだが、終映間際ふと気付くとこの上映会の主催者のS監督に話しかけている。どうも自作のビデオを渡しているらしい。
僕に気付いてはいても、売り込みの機会を反古にする程馬鹿な真似はしなかったということか。


そんなことは忘れるくらい『アガタ』面白い。
諏訪監督の2作にはあまりノレない。とくに『H Story』は『デュオ』と同じく、結局着地点が陳腐な物語という、インプロビゼーション/集団製作の悪しき結末に陥っている。


徹夜で上野の国立博物館へ。