男が、砂漠で亡くなったマノンの足を掴んで逆さまに女を担ぐ、あの有名なスチールの場面はやはり出色のイメージの強度。砂の斜面を、死体が摩擦をなくしたように滑らかに引き摺られる忘れがたい場面も。

おそらくシャブロルの最駄作。ラングのマブゼものを「どうにか」しようとしたらしいのだが最早何がしたかったのかが分からない。ハリウッドの失敗した大作にたまにある、意図が半端で分裂した作品。

驚く程にウエルメイド。同時代でこんな手堅い人がいるんだなあ。
70年代前半生まれがそれなりに多様ながらも一つのムーブメントを形作りつつある気がする。それがどのくらい大きな波になるかは分からないが。


1日で4本消化して、新宿TSUTAYAに。
昨日までに見終えられず仕事帰りに返さなかったのはまたもスケジューリングのミス。
わざわざ往復の電車賃と手間を考えると半額セールを狙ったのも意味があったのか…。